新しい世界、新しい常識を創ることが、リーダーシップにおける基本的な振る舞い方--原田泳幸・日本マクドナルドホールディングスCEO(中)

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小


 人事政策でも何十項目とありますが、簡単に申し上げますと、先ほど申し上げた作り置きの時代から、注文を受けて作るという「Made For You」。しかも提供までのスピードを上げるシステムの導入を1年で行いました。

そして100円メニューの「バリュー」。これはマスメディアもたたいてきましたし、社内でも不安感がありましたが、この成功なくして今日はなかったと社員は今、確信しています。

24時間営業についても、深夜のキャッシュフローは確保できない、人員の確保ができない、セーフティの問題があると、みな問題ばかり言っていましたが、物理的に可能な店舗は全部オープンしました。さらに、ドライブスルーの強化。おカネを生んでいる店舗ですら、おカネを使ってまで閉店することを含め強化してきました。

そしてコーヒーです。これも大成功し、買いたいコーヒーでナンバーワンというオリコンの結果が出ました。値上げも6回行いましたし、地域別価格も成功しました。そのほかeマーケティングの推進、フランチャイズの構造改革、店舗の改革、戦略的閉店と行ってきました。

本日は時間が限られていますので、その中の幾つかに絞ってさらに詳細をお話ししたいと思います。まず地域別価格についてです。

価格には3つの考え方があります。1つ目は「コストプラス」。これはコストにマージンを乗せて値段を付けるものです。2つ目は「コンペティティブプライス」。いわゆる競合価格です。そして3つ目が「ディマンドベースプライシング」で、わが社の得意とする価格体系です。

これは需要を最大化し、財務的な結果を最適化するための価格政策という考え方です。過去のレシート分析をしながら、単品の価格をどう変えたらお客様の行動がどう変化するかを予見していく手法で、ここには長年のノウハウがあります。このディマンドベースプライシングをいちばん大きな軸として考え、コストプラス、コンペティティブプライスを1つの検証として考えています。

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事