注意!Windows10更新は、慌ててはいけない アップグレード前に押さえておくべきこと

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一方で、消費者目線で見た場合、最大の変化は「機能」ではない。OSのアップグレードポリシーが大きく変更になったことが、Windows 10における最大の変化だ。

まず、OSの「アップグレードが無償」になった(「Windowsが無料OSになった」のではないところに留意いただきたい)。

これまでマイクロソフトは、数年に一度OSを大幅にアップデートし、その時にはOSの分の費用負担を求める、というビジネスモデルだった。OSの名称も機能セットもOSのバージョンアップに伴ってリフレッシュされ、そのタイミングで「新しいOSの費用」を負担する、という形が続いている。

頻繁にアップグレードを実施するOSに

一方、Windows 10ではそうしたアップデートは、数年に1度しか起きない「レアな出来事」ではなく、数カ月に1度の頻度で行われる。セキュリティアップデートはもちろん、機能面・UI面でのアップデートも含まれる。Windows 10の「次」というOSは特に設定されておらず、同じ「Windows」があるだけだ。

利用ライセンスは、購入したパソコンに紐付いている。Windows 10以降が搭載されているパソコンを購入した場合、そのパソコンが壊れて使えなくなるまで、Windowsもずっと無償でのアップデートが続く。OSの費用負担のタイミングが「機器購入時」となり、アップデートではなくなった、ということなのだ。

だから、マイクロソフトはWindows 10を「サービス」と位置づけており、メジャーなバージョン名が商品についた、実質的に最後のWindowsとなる。「OSが連続的に変化し続ける」ということは、そのOSが動くスペックである限り、サポートも続くということになる。Windows XPで話題になった「サポート終了」問題は、同じ形で再現されることはなくなっていく。

「Windows 10のアップデートが無償になった」からといって、すべてのWindows 7もしくはWindows 8のパソコンが自動的にWindows 10になることはない。自ら「アップデートする」ことを選ばねば、Windows 10にはならないのだ。ただし、ひとたびWindows 10になると、そのあとは、今まで以上に頻繁で連続的なアップデートが行われるパソコンになる。それを「安心して最新のものが使える」と判断するのか、「アップデートに伴う変化が不安」と感じるかは人次第だ。だが、スマートフォンなど他の機器で起きている変化や、日々繰り返されるサイバー攻撃との関係を思えば、「安心して最新のものが使える」ことを採るべき、というのが、マイクロソフトの決断である。

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