渋澤 シャープレシオとは、収益率を収益の標準偏差、つまり変動性で割ったものなので、リスク調整後のリターンであると言えます。いくらリターンが高くても、収益性の上げ下げが激しく、標準偏差が高いと本当にいい投資ではないからです。
実は今回、藤野さんのところの「ひふみ投信」が、国内株式部門で優秀ファンド賞と、NISAの国内株式部門で最優秀ファンド賞のダブル受賞。同じくNISAの国内株式部門で、弊社の「コモンズ30ファンド」が優秀ファンド賞、さらに中野さんのところの「セゾン資産形成の達人ファンド」が、外国株式部門とNISAの外国株式部門での最優秀ファンド賞をダブル受賞したということで、草食投資隊3人そろい踏みの受賞となりました~。
中野・藤野 パチパチパチ……!
「社会に役立つ企業に投資=儲かる」が証明された
藤野 ひふみ投信は今回で4回目のR&Iファンド大賞受賞になったのですが、やっぱりきれいごとこそが、ビジネスの源泉になるって確信しましたよ。もう少し露骨な言い方をするならば、きれいごとがいちばん儲かる。草食投資隊を結成して5年。全国を回りながら、ずっときれいごとを言い続けてきたじゃないですか。
それに対する反発もたくさんありました。「綺麗ごとばかり言っているけれども、そんなものでビジネスが成り立つわけがない。投資だって、本当に儲けようと思ったら、誰よりも早く裏情報を掴む必要がある」なんて、よく言われたものです。でも、僕らはインサイダーまがいの裏情報ではなく、社会全体に役立つビジネスを提供している企業に、純粋な気持ちで投資している。長期的に考えた時、それがいちばん正解なんだということが、最近わかってきました。
渋澤 しかも、R&Iの評価って、「世の中のためになる投資をしているかどうか」といった定性的な分析はいっさいせず、あくまでもシャープレシオという数値を基準にした定量分析じゃないですか。その評価で、きれいごとを言い続けてきた3社のファンドが同時に受賞できたというのは、正直なところ嬉しいし、草食投資隊を結成した5年前に、この展開は予想もしていませんでした。
中野 これもひとえに、よい資金が集まったからだと思います。つねに長期的な資金が流入し続けている。良質な資金を集めたファンドが、よい運用成績を上げられることが立証されつつあるのではないでしょうか。
藤野 日本の多くの投資信託は、負けることがビルトインされています。なぜなら、設定額が大きくても、運用が始まるとひたすら解約で資金流出が続く。
これではいい成績が残せるはずもありません。よいファンドというのは、まさにお客様によって支えられているといっても過言ではありません。
渋澤 あ、それと草食投資隊からのお知らせです。
藤野 そうそう。草食投資隊のマークができたのです。これからいろいろ機会を見つけて広げていきたいと思いますので、読者の皆さんもよろしくお願いします。
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