南果歩が語る「読み聞かせ」の力と被災地への想い 誰もが「日々物語を求めている」 被災地も同じ

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「保育園や幼稚園はすごく小さな空間かもしれませんが、そこで経験したことは確実に人の心に残っていくと信じています。好きな読み聞かせを続けていけたら私も楽しいし、その場にいる皆さんも楽しいと思っていただけたら、なおうれしいです。

そして、つらい日常を一瞬でも忘れることで心は少しずつ回復していくと思います。そのために、私は読み聞かせを続けています」

読み聞かせをより多くの人のもとへ

東日本大震災以来ずっと、被災された方々や困難な状況にある方々のもとへ足を運び、活動を続けている南さんだが、今後はさらに多くの人に読み聞かせを届けていきたいと考える。

「やはり実際に顔を合わせるのが一番だと思います。ただ、どうしても一度にお会いできる人数は限られるので、今後も現地に訪れることを続けながら、動画の読み聞かせチャンネルもつくれないかと思っています。

私のお気に入りだけでなく、皆さんのお気に入りをうかがいながら読み聞かせ動画を増やしていきたいです。『これを観たら、眠れます』というコンセプトで、子どもも大人も、みんなうとうとしてほしい。

読み終わるまで起きていないでほしい(笑)。そんな癒やしのチャンネルをつくれたらうれしいです」

インタビューに答える南果歩さん
インタビューに答える南果歩さん(撮影:今井康一)

南さんの活動は国内にとどまらない。今年5月には、カンボジア・プノンペンの日本語学校や孤児院を訪れて読み聞かせを行った。

「孤児院を訪れたときには、私が日本語で読んで、現地の通訳の方がクメール語に訳してくれました。言語が違ってもみんなよく聴いてくれて、『もっと読んで』『もっと読んで』と言ってくれました。

カンボジアは、もともと行きたかった国で、たまたまチャンスがめぐってきましたが、ぜひまた海外で読み聞かせをやってみたいです」

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