東芝・田中前社長が就任時に語っていたこと

2013年の就任時に掲げたミッションとは?

一方で企業は成長しなければいけない。円高という要因はありましたが、東芝の売上高規模はずっと下がってきています。私は攻めの戦略、成長の実現に力を入れていきたいと思っています。今までも成長領域、方向性の合った事業ではM&Aをやってきたつもりですが、今後も条件が合うものがあれば従来どおり積極的に進めたい。

もちろん財務基盤の問題もあります。単に買ってきて足し算するのではなく、いかにシナジーを生み出せるかががポイント。二律背反のようですが、成長しながら財務を毀損しない、むしろ強化するようなM&Aを考えていきます。

「すべての執行責任は私にある」

――2月の社長交代会見で西田会長は2期連続で減収が続いていることを問題視し、「成長戦略」を繰り返し強調していました。今後、西田会長とはどう連携して戦略を練っていくのですか。

すべての執行責任は社長兼CEOの私にあります。社内の人間あるいは経営幹部はみんな、非常によくわかっていることです。一つひとつの執行に対して、「こうしろ、ああしろ」という指示は、いわゆる取締役や取締役会からは受けません。

一方で、取締役会は執行を監督する株主側の視点で監督する責任と役割があります。執行がうまくいっているかどうか、ちゃんと制御できているかの監督責任を取締役の会長、取締役会が持ちます。執行側と監督側は明確に分かれているので、社長が執行する一つひとつに指示を受けることはないと思っていますし、これまでもありませんし、今後もありません。

もちろん社内基準に基づいて、大きなM&Aや事業転換、たとえば構造改革やリストラなどを行う場合は、取締役会で執行を決めたものを話し合います。ただ、それは全体の執行の中では非常に少ない。ある一定基準以上については取締役会で議論して結論を出すわけですが、それ以外のものは執行で全責任をとる形になっています。

だから世間でご懸念をいろいろと持たれているような、私が経営をやりにくいのではないかとかいうのは、まったくありませんし、私も懸念を感じていませんし、これからもないと思っています。

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