第三者委員会が指摘した東芝の"病根"とは? 「組織的に不適切な会計処理をしていた」
利益至上主義が企業風土にあった
――今回の調査を終えて抱いた感想は?
日本を代表する大手の会社がこんなことを組織的にやっていたということで、衝撃を受けた。
――今回の不適切会計の原因は何か。
報告書にあるとおり、ガバナンスと内部統制、それと各職員の意識が原因だと考えている。「今年、この会計期間は利益を達成しなければならない」という当期利益至上主義が東芝の企業風土としてあった。
2011年3月の東日本大震災から、タイの洪水、超円高と非常に厳しい経済環境があり、何とか利益を上げなければいけないという経営陣の意識があった。その中で、営業へのプレッシャーなどがあったことが一因だと考えている。
――第三者委員会の報告書では「不適切な」という表現を使っているが、「不正」「粉飾」とまで判断していない理由は何か。
会計的な理解からいうと、虚偽表示には「誤謬」と「不正」が2つの種類がある。経営者および職員が意図して間違えたものを不正という。


















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