日本は、中国ガス田開発に対抗できない 残念ながら日本の反論は間違っている

拡大
縮小
中国が東シナ海の日中中間線沿いでガス田開発を活発化させている。写真は2014年4月、土台設置が確認された海洋プラットホーム(第4基)(防衛省提供)

現在、中国は東シナ海の日中中間線沿いでガス田開発を活発化させている。海洋プラットホームを設置し、リグで海底地層の滞留層から天然ガスを採掘し、大陸本土へと送るプロジェクトだ。

この中国のガス田開発に対し、日本政府は一貫して抗議をしている。中間線西側から採掘しても地中では中間線日本側のガスも吸い出す「ストロー効果」を理由にしたものだ。

過去に同様のトラブルがあった際には2008年頃に共同開発で合意し、一度沈静化した。ところが、その後も共同開発の具体的な話し合いは進まなかった。そして、その背後で中国単独採掘が進められ、プラットホーム数が従来の4基から16基に増えるに及び、日本政府は再び抗議を始めた。これが今回の問題である。

はたして日本は、中国によるガス田開発を止められるのだろうか。

中国の主張を覆せない

結論から言えば、日本は中国によるガス田開発は止めることはできないだろう。中国の主張を崩すことも、対抗策として反対側で採掘を始めることも難しいためだ。

まず、資源開発用のプラットホーム設置について文句をつけることはできない。中国は中間線西側に設置している。これは東シナ海での排他的経済水域(EEZ)分割において、中間線は日本が主張したラインである。つまり日本側の主張を守っているのである。

また、ストロー効果については中国に認めさせる材料がない。日本は地下でガス貯留層は繋がっていると主張しているが、中国は日本側と繋がっていないと反論している。現地の地下構造情報は中国側だけがもっているため、日本はこれに再反論できない。

次ページ対抗しようにも「コスト割れ」で難しい
関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
パチンコ業界で「キャッシュレス」進まぬ複雑背景
パチンコ業界で「キャッシュレス」進まぬ複雑背景
イオン、PB価格据え置きの「やせ我慢」に募る憂鬱
イオン、PB価格据え置きの「やせ我慢」に募る憂鬱
半導体需給に変調の兆し、歴史的な逼迫は終焉?
半導体需給に変調の兆し、歴史的な逼迫は終焉?
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT