BOPビジネス市場共創の戦略 スチュアート・L・ハート、テッド・ロンドン著/清川幸美訳
昼間8時間ほど屋外に出しておくと、夜間8時間明るさを保つ「ソーラーランタン」が、アフリカで急速に普及している。米国の大学生が開発し、値段は10ドル。もともとは世界40億人の貧困層(BOP=Base Of the Pyramid)を狙った商品だったが、東日本大震災後の被災地でも利用され、条件次第では先進国でも有用なことがわかった。
しかし、このBOPビジネスの成功例はまださほど多くない。ボリュームゾーンとだけ見なして顧客の獲得を目指した企業の多くが苦戦し、完全に失敗した事例も少なくない。本書は、BOP概念そのものの提唱者が、この間の教訓とBOPビジネスのあるべき姿をまとめたものだ。
成功と失敗を分けた最大の教訓は「BOPとともに富を創造する」ことができたかどうかだという。インド農民の生活改善に役立つeチョーバルなどの実例を交えて、事業構築のロードマップと実践的な戦略を提示している。
英治出版 2310円
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