昭和世代には懐かしい「ヘチマ」見直される"良さ" 静岡県浜松市の市民団体が復活・普及に奮闘中

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
かつてのヘチマ出荷風景
昭和20年代のヘチマ加工場の風景(写真:浜松市中央図書館調査支援室提供)
かつて愛用されていたヘチマの日用品
ヘチマを加工し、作られていた日用品の例(写真:浜松市中央図書館調査支援室提供)

「うみそら そらいろ 浜松へちまプロジェクト」を運営する市民団体「浜松へちま・ミライ」代表の五明(ごみょう)三佳さん(53)は今春、かつて世界一の品質と称されたヘチマの復活と普及に向け「浜松へちまプロジェクト」を立ち上げた。

地元のエコ住宅関連企業で広報を務めるかたわら、休日は活動のために仲間と市内を奔走している。プロジェクトの活動費は、主に市の補助金と自費で賄う。

プロジェクトは、ヘチマを栽培して緑のカーテンを作ったり、ヘチマスポンジの使用を通じて環境意識を高めるとともに、浜松のヘチマの歴史を次世代につなぐことが目的。

当初はヘチマの栽培者として30団体と個人100人、ヘチマスポンジの使用者として300人を集めることを目標とした。それが地元の新聞やテレビで紹介されると反響があり、立ち上げからわずか3カ月ほどですべての目標をクリアした。特に団体部門には70団体から応募があり、目標の2倍超に達している。

目を丸くする子どもたち

団体の中には地元の幼稚園や小学校などが環境学習などで活用している事例もある。五明さんは、学校から声が掛かると、生徒たちに話をしに行く。

地元でもヘチマの存在を知る子どもは少数で、硬い乾燥したヘチマを手に取ると、「先ずはブンブン振り回す」という。そして、水に浸し柔らかく変化すると目を丸くするという。

関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事