ビジネス界が「選択的夫婦別姓」を政府に求めた訳 経団連は政策提言も、個々の企業は足並みそろわず?

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議論そのものへの抑圧・反感

では今後、企業でもこの問題についての議論が活発になるのでしょうか。
多くの回答者から、「この問題を社内で議論しにくい。議論することに抑圧を感じます」(素材・小売りなど)というコメントがありました。議論そのものに対する以下3つの抑圧・反感があるようです。

1つ目は、経営陣からの抑圧です。女性活躍推進部署の担当者のコメントです。

「この問題を経営会議で取り上げようとしたところ、経営層からストップがかかりました。色々な政治的立場の社員がいるので、無用な対立を起こさないように、ということのようです」(素材)

2つ目は、導入に前向きな女性への男性からの反感です。人事部門の男性のコメントです。

「当社では、実際にたいして問題が起こっていないのに、(女性主体の)ダイバーシティ部門がやたらとこの問題を騒ぎ立てています。女性が社内での地位向上を目指し、男性経営陣を批判する材料にしているようで、素直に議論に参加しようという気にはなれません」(物流)

3つ目に、導入に後ろ向きな男性への女性からの反感です。ダイバーシティ推進部署の女性のコメントです。

「ダイバーシティを扱うわが部署ですら、男性の管理職は『余計なことを考えるな』という姿勢です。経営陣も含め男性は、ダイバーシティ関連のすべての問題を『鬱陶しい、面倒くさい』としか思っていません」(食品)

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