ビジネス界が「選択的夫婦別姓」を政府に求めた訳 経団連は政策提言も、個々の企業は足並みそろわず?

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一方、「反対」の回答者は、制度変更に伴う混乱を不安視していました。
「当社でも私の周囲でも、いまの“旧姓の通称使用”で取り立てて問題はなく、不便・不利益を感じません。将来はわかりませんが、現時点では、制度変更によってむしろ大きな混乱が生じるのではないでしょうか」(輸送機)

「その他」では、「どちらとも言えません」(エネルギー)「個人的な見解は差し控えます」(小売り)という回答ありました。微妙な問題なので、賛否を明確にしたくないという気持ちのようです。

なお、NHKが5月に公表した世論調査によると、「賛成」が62%、「反対」が27%でした。60代以下の現役世代に限ると、どの年代も「賛成」が70%を超えています。

「不便・不利益がある」というのは針小棒大?

次に、自社のビジネスへの影響。「貴社では、選択的夫婦別姓制度が存在しないことによって、不便・不利益はありますか」と尋ねました。

「ある」:7名/「ない」: 11名/「わからない」:21名

「ある」という回答者からは、「たぶん、あるはずです」(物流など)という声のほかに、女性社員の海外でのトラブルについて具体的な指摘がありました。

「昨年、旧姓を使っているある女性社員が海外出張し、ホテルにチェックインしようとしたところ、予約した旧姓とパスポート名が違っていて、すったもんだになりました。今後こういうトラブルが増えるでしょうね」(機械)

「ない」という回答者からは、「過去、“旧姓の通称使用”によって不便・不利益があったという報告はありません」というコメントが多数ありました。

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