企画が浮かばない元凶「思い込み」を排除する技術 「前提ありき」会話がもたらす思わぬ弊害とは

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例えば、「日本に、自国の食材を輸出したい」と考えているオランダ人がやってきて、あなたに質問したとします。

「日本人は朝、昼、夜は何を食べていますか」「日本人は食事を作るのに、何分ぐらいかけていますか」「日本人はどのような基準で食材を選びますか」。そんな風に質問されたあなたは、どのように感じるでしょうか。

たしかに、あなたは日本人ではあるけれど、“日本人代表”ではないので、困惑することでしょう。

それでも相手の役には立ってあげたいという優しい気持ちから、「この人にはどのような情報を提供すれば喜んでくれるだろうか」といったことを無意識に考えてしまうはずです。

「日本では、朝食には味噌汁を飲んだり、納豆を食べたりします。昼食は体に気を遣い、そばを食べることが多いです。夜はできるだけカロリーや栄養を考えて自炊します」

ありのままの自分で相手と会話する

でもそれは、本当にあなたのありのままの姿でしょうか?

無双の仕事術
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うそではないけれど、本当は朝食を食べず、バナナ1本程度ですませることが多かったり、昼はコンビニおにぎり、夜はウーバーイーツでしのぐという日が大半だったとしても、つい、相手が望む姿に近づけて答えてしまうというのはよくある話です。

自分が聞きたいことや、確認したいことについて質問するのは「会話」ではありません。

このステップで大切なのは、自分の仮説を確かめるのではなく、相手としっかり会話することなのです。

アイデアを見つけるために、ぜひ友達と普通におしゃべりをするように、話を展開してみてくださいね。

鹿毛 康司 株式会社かげこうじ事務所代表/マーケター/クリエイティブディレクター

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かげこうじ / Koji Kage

経営レベルのマーケティング戦略からクリエイティブ制作までをこなす稀有な仕事人。経営トップの戦略コンサルティングからCMづくりや作詞作曲まで手がける。2011年震災直後の「ミゲルと西川貴教の消臭力CM」で社会現象を起こしたり、いち早くSNSに着手して数々のムーブメントを起こしたり、最近では「ほけんの窓口」のV字回復に貢献したりしている。早稲田大学商学部卒。ドレクセル大学MBA。グロービス経営大学院教授。筑紫女学園大学客員教授。著書に『「心」が分かるとモノが売れる』(日経BP)など

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