――ベルモンド作品も、倉田さんの『帰って来たドラゴン』も、観ていて映画の楽しさを思い出させてくれる映画だなと思ったのですが。
そういう昔の熱気を今の時代にもう一度取り戻せないかという気持ちはありますし、と同時に、昔できなかったことを実現したいということもあって。
ドラゴンブームで埋もれてしまった
例えばベルモンドの『おかしなおかしな大冒険』は50年前に公開されているんですが、1974年になぜこの映画が当たらなかったのか。その背景には実はドラゴンブームがあるんです。『おかしなおかしな大冒険』は1974年の6月公開なんですが、ブルース・リーの『燃えよドラゴン』が1973年の12月公開なんです。
しかもその前は『エクソシスト』でオカルトブームがあって。その後にドラゴンブームが来て、その年の後半にパニック映画ブームが来るわけです。
そういう殺伐として強烈な映画がどんどん公開される中で、こうした陽気でナンセンスな映画は埋もれてしまったんですね。
そういう意味で、そうした時代背景を全部とっぱらった今だからこそ、『おかしなおかしな大冒険』と『帰って来たドラゴン』が続けて新宿武蔵野館でかかるということに意味があるんだと思っています。
