「インド映画ブーム」火付け役語る"映画の目利き" ロッタちゃんも仕掛けた江戸木純氏の発掘力
『ムトゥ 踊るマハラジャ』や『ロッタちゃん はじめてのおつかい』『ロッタちゃんと赤いじてんしゃ』といえば、1990年代から2000年代前半にかけての映画界を語る際に欠かせない作品であるが、それらの作品の日本公開を手がけたのが映画評論家・江戸木純氏が代表を務める配給会社エデン。
既存の配給会社が扱わない作品を手掛けることに定評があるエデンだが、令和を迎えた現在、エデンは何を仕掛けようとしているのだろうか。
前編では江戸木氏に、6月28日から新宿武蔵野館で上映される第4弾「グランドフィナーレ」で最終章を迎える「ベルモンド傑作選」を中心に話を聞いた(前編:映画館にシニア呼び戻す「ベルモンド作品」の魅力)。
後編となる今回は、『ムトゥ 踊るマハラジャ』や『ロッタちゃん はじめてのおつかい』『ロッタちゃんと赤いじてんしゃ』の裏話を中心に、エデンの成り立ち、仕事のスタイルなどについても話を聞いた。
大手がやらない作品をやったら当たった
――『ムトゥ 踊るマハラジャ』や『ロッタちゃん』シリーズ、『死霊の盆踊り』をはじめとしたエド・ウッド作品など、江戸木さんが手掛けた作品は非常に記憶に残るものが多いように思うのですが。
元々そういうことをやるつもりはなかったんです。でも『ロッタちゃん』なんかもそうですけど、自分でやらないと誰もやってくれないようなもの、大手がやらない作品をやったら、たまたま当たったという感じで。他の人がやるようなものは、あえて競争してやってもしょうがないですから。そういうふうにやらざるをえなくなって。それでもう30年近くやっていますけどね。
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