島谷ひとみ「気づきの40代」で見つけた大切な軸 30代後半で音楽活動を一時休止、事務所も出て再出発
デビューした頃にavexの当時の会長さんから「あなたはどんなに売れたとしても変わってはダメですよ。“実るほど首を垂れる稲穂かな”だから」と言っていただいて。時間が経てば経つほど、本当に大切なことを教えてもらっていたんだなと強く思うようになりました。
20代は歌を軸にしながら、本当に多くの出会いをいただいたなと思っています。わからないこともたくさんある中で大人が引っ張ってくれた。「こうやりなさい」と言ってくれた。バタバタとなかなか追いつかないこともありながら、必死に追いかけていく。そんな時代だったなと考えています。
30代になると、それが変わったというか、自分の足で歩くことを求められた。そんな感覚があるんです。もちろん自分の足で、意志で進むことは大切だし、それこそが本来の形なのだとも思うんですけど、自分の中でいきなりそのステージが始まったという感じもあったんだと思います。
スタッフも年下が増えてきて
年下のスタッフさんも増えてきて、今までは周りの大人が手を引っ張ってくれている方向に行けば“島谷ひとみ”が成立する状態だったのが、もう自分自身がアーティスト“島谷ひとみ”を一番知っている存在になっていた。
20代から30代になって求められることや環境が変わる。これって、すごく当たり前というか、どんな仕事でも普通にあることだと思うんですけど、私はそこですごく考えたんです。
とにかく自分がしっかりしなきゃいけない。自分の人生だけでなく、周りの方の人生にも自分がしっかりしないと影響を及ぼしてしまう。そこがさらに進んで、自分が凝り固まっていく。そういう状況が続いて、30代後半になった時に音楽活動もいったんストップすることになりました。
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