京王井の頭線「渋谷の隣」神泉駅の不思議な風景 トンネルを一瞬だけ出てまた入る駅周辺の地形
京王電鉄50年史によると、井の頭線の列車は、1961年にそれまでの3両から4両編成になり、翌年ステンレス車の3000系が走りはじめている。渋谷駅側にはすぐに踏切があるので、反対側の駒場東大前駅寄りの先頭車両は、ドアの締め切りで対処していた。
その後5両化されても同じ対応が続いたが、車体長18mの3000系から20mの1000系への切り替えを前に、ホームを覆うように橋上駅舎を設けるとともに、駒場東大前駅側にホームを延長して、現在の形になった。そのため地下駅のように見えるが、地上駅の扱いであることは変わりない。
独特の地形に建つ駅舎
駅舎は中層の集合住宅のような外観で、1階にホーム、2階に改札がある。改札は1カ所だが、出入り口は北口、南口、西口と3つある。踏切の脇にある北口は階段やエスカレーターで改札階と結ばれるのに対し、南口は踏切からの登り坂の途中なので階段は短く、西口は改札と同じ面にある。独特の地形であることが、この構造からもわかる。
渋谷駅に乗り入れる路線だけあって、通勤時間帯は2〜3分おきに列車が走る。当然ながら踏切は開かない時間が長くなるが、もともと自動車の通行量は少ないし、歩行者は駅舎を使って反対側に行けるので、さほど問題ではないだろう。
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