大谷も立証、最新研究からわかった「長眠」の効果 起きている間に学んだことを脳に定着させる
長眠は、自分自身をものすごいスピードで成長させ、その道のスペシャリストへと変革させる戦略なのです。
「夢の世界」も成長の機会と捉える
ではなぜ、長く眠ることが急激な成長につながるのでしょうか。長眠のポイントの一つとなるのが「レム睡眠」の効果です。「レム睡眠」の間、筋肉は完全に弛緩していますが、脳は活発に活動しています。
普通の人にとって、この状態のとき脳内で起きたことは、ただの夢です。空を飛べたり、魔法や怪力が使えたりと、自分の身体とはかけ離れた経験をすることも珍しくありません。
しかし、起きている間に極限まで突きつめたトレーニングを行い、脳と筋肉が完全にシンクロした状態で眠りに就くと、「レム睡眠」状態の脳は本当に体を動かしているのと同じ感覚で活動を続けるようになります。
実際には体を動かしていなくても、脳内に起きているときの感覚が強く残っていることで、いわば夢の中でバーチャルなトレーニングを続けられるわけです。
もちろん、筋肉は完全に休んでいますから疲れるどころか疲労が回復していきますし、夢の中でいくら練習してもけがの心配はありません。
脳内でなら、実際にやったらけがにつながってしまうような動きもノーリスクで試すことができますから、成長のために不可欠な試行錯誤の範囲は現実よりも広くなります。
長眠はアスリートや棋士など特殊な職業の人にしか使えないわけではありません。たとえば自分が海外に留学または転勤して、日本人が全くいない環境に置かれたと想像してみてください。
寝る直前までがんがん外国語で話しかけられ、四苦八苦しながらそれに返答し、あるいは自身の主張を必死で伝え、疲れ切って眠りに就いたとしたら。きっとそのまま、外国語で夢を見てしまうのではないでしょうか。
そしてその夢の中で、意地悪な質問を小粋なジョークで切り返せたり、会心のプレゼンで自分の思いを相手に伝えられたりしたら、翌朝からの自分にも生きてくると思いませんか。
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