一方で、受験をせずに進んだ公立中学校では、バスケ部の活動が大変だったこともあり、真ん中くらいの成績だったそうです。
そんな中学時代のえずみさんは、インテリアに興味を抱いていました。そのため、建築系の大学に進みたいと考えていたそうです。そこで、自宅の近くにあった千葉日本大学第一高校を志望校に設定し、受験勉強に励んでいました。
「日大の理工学部に行けば、建築が学べるということを聞いため、日大の付属校を目指しました。中3の夏に部活動がひと段落してからは、本格的に塾に通いながら、勉強に力を入れました。朝から晩まで塾で勉強していましたが、それ自体は苦痛に思うことはなく、楽しかったです」
努力の成果もあり、千葉日本大学第一高校に無事に合格したえずみさんは、この学校に進むことを決めました。
公立高校の受験シーズンよりも早く結果が出たため、入学までの2カ月以上を「ずっと遊んでいた」と振り返るえずみさん。
しかし、その期間に勉強から離れてしまったことも影響したのか、高校入学時の最初のテストでは、学年400人中、398位の成績を取ってしまいます。
「クラスで最下位だったので、めちゃめちゃ落ち込みました……。でも、その結果を見て、『勉強頑張ろう!』とは、ならなかったんです。勉強をしてないから、しょうがないなと思っていましたし、最初に下の成績を取ってしまったので、上位を目指すというよりは、中間層レベルまで戻そうという意識になっていました。それがよくなかったと思います」
コロナ禍で進路と真剣に向き合うように
高校では陸上部のマネジャーをやっていたというえずみさん。頑張って続けていた部活ですが、高校2年生の冬に大きな変化が訪れます。それが新型コロナウイルスの感染拡大でした。
「2月半ばから3月までは休校、それ以降はオンライン授業が続きました。もちろん、部活もなく、対面授業がいつからできるか、最後の大会があるかどうかもわからない状態でした。そのときに、将来どうすればよいのだろうと真剣に考えるようになったのです。
建築やインテリアに興味があったえずみさんは、当初の予定通り、内部進学で日大の理工学部か芸術学部に進むかを、ずっと悩んでいました。
「建築学科に進むためには、理系科目に力を入れる必要があるし、その一方で、芸術学部に入るためには、絵を描く訓練が必要なのではないかと考えたのです。悩みに悩んだ結果、芸術の道に進もうと思いました」
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