梅雨入りは"遅め"だが「早々に大雨」で警戒地域も 詳しくなった「線状降水帯の予測」でチェックを
近年、毎年のように大雨による災害が発生しています。
記録的な大雨のニュースでは、「線状降水帯」という言葉がよく使われ、今では「大雨の原因になる危険なもの」として市民権を得ました。
これは2023年6月、西日本と東日本太平洋側で大雨になったときの雨雲の様子です。四国から紀伊半島に見られる赤い楕円で囲まれている雨雲が、線状降水帯です。6月2日は、高知県、和歌山県、奈良県、三重県、愛知県、静岡県でも線状降水帯が発生しました。
24時間降水量は、鳥羽(三重県)で490.5ミリ、豊橋(愛知県)419.0ミリ、浜松(静岡県)328.5ミリなど、23地点で観測史上1位を更新しました。
線状降水帯予測の発表が詳細に
気象庁は、2022年から線状降水帯の予測を発表していますが、今年から新しくなった点があります。それは予測を発表する単位です。これまでは、関東甲信、近畿、九州南部など「地方予報区単位」での発表でしたが、今年から「府県単位」で発表されています。
より詳しい情報を得られるようになったことで、早めの心構えや避難など、命を守る行動につながるとして期待されています。
本来は5月28日から運用がスタートする予定でしたが、冒頭に挙げた大雨のため、1日前倒しして5月27日から運用されました。
5月27日、府県単位に変更されて最初に線状降水帯の予測が発表されたのは、鹿児島県(奄美地方を除く)と宮崎県でした。その後、奄美地方、徳島県、高知県、岐阜県、愛知県、静岡県にも発表されました。
今回は、結果的に線状降水帯は発生しなかったものの、発達した雨雲はかかったため、5月としては記録的な大雨になりました。
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