「にぎりたてのおにぎり」を手渡しで渡して、その場で食べてもらう「おにぎりイベント」を各地で開催する「にぎりびと」神谷よしえさん。
拠点とする佐賀県・嬉野温泉の和多屋別荘で「おにぎり 神谷」として定期的に開催される朝食会は予約枠がすぐにいっぱいになってしまうという。
全国各地からも「おにぎりをにぎりに来てほしい」「イベントでおにぎりをにぎってほしい」というオファーが絶えず、その活動は海外にも広がっている。
神谷さんはなぜおにぎりをにぎるのか、神谷さんのにぎるおにぎりは何がそんなに魅力的なのか。人気の秘密に迫ってみた。
*この記事の1回目:"炊飯器と世界を旅する"女性「にぎりびと」の意外な正体
*この記事の2回目:「"宇宙食"としても注目!」おにぎりは凄すぎる食べ物だ
「あなたのおにぎりは美しいね」
国内外を舞台に「おにぎり」をにぎって手渡しで食べさせる「おにぎりイベント」を開催する「にぎりびと」神谷さん。
神谷さんが「おにぎり」をにぎり始めたのは幼少時にさかのぼる。
「母が高校の家庭科の教員をしていて多忙だったので、私は実質的に祖母に育てられました。
この祖母が女学校出の、今風に言えば『プロ主婦』。もうなんでもできる人で『娘(私の母)から託された孫に良妻賢母教育を仕込まなければ!』と思ったんでしょうね。50年以上前、まだ良妻賢母という言葉が生きていた時代です。
だから私は小学校低学年から、普通一般の家庭料理はもちろん、漬け物の漬け方から、魚のさばき方まで仕込まれました。人生で一度も役に立ったことがないけど、穴子もさばけます(笑)。
味噌ももちろん手作りです。『今日は味噌を仕込む日だから早く帰って来なさい』とか言われて。友達と遊びたい盛りだからイヤでしたね(笑)」
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