にぎりびと直伝「絶品おにぎり」作る簡単すぎる技 「おにぎりは人を幸せにします」神谷さん(後編)

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「祖母仕込みの料理スキル」が本領を発揮したのは、大学生になって一人暮らしをはじめて以降のこと。

「大学時代の友達に会うと今でも言われるのが、大学に入ってすぐにゼミの遠足があって、そこに私は巻き寿司を巻いて持って行ったんですね。

それがみんな衝撃的だったというんです。私が一人暮らしなのをみんな知っていましたから、『これ自分で作ったの?』と、ものすごく驚かれました。

子どもの頃は運動会や遠足と言ったら祖母が巻き寿司を作ってくれていたので、私の中では『遠足=巻き寿司』という刷り込みがあったんですね。

大学生になりたての私に『頼むから俺の嫁になってくれ』と先輩が言い出す一幕もあったりして(笑)。一生食事の心配をしなくていいと思ったのかもしれません(笑)」

子どもが生まれてからも、本当によくにぎった

大学を卒業後、社会人を経て結婚、3人の子どもに恵まれた。

子どもが生まれてからもおにぎりは本当によくにぎっていました。

小さいときって友達の家に呼ばれたり、ママ友も一緒になって集まったりすることが多いですよね。そういうときに食べ物を持ち寄るんだけど、みなさん、ケーキとかクッキーとかを持ってくることが多いんです。パンを焼いてくる人もいましたね。

そんな中で私はいつもおにぎりを持って行っていたんです。

小麦や卵のアレルギーのある子も多かったから、そういう子はクッキーやパンは食べられないじゃないですか。でもごはんならみんなが食べられます。おにぎりなら安心なんです。

だから行くところ行くところ、おにぎりを重箱に入れて持って行くというのが私の定番のスタイルみたいになっていましたね」

重箱入りの神谷さんのおにぎりは次々とみんなの手が伸びて、真っ先に売り切れていたという。

神谷よしえさん
子育て中もおにぎりはよくにぎった。「具は入れず、ふりかけやゆかりをまぶすぐらい。それでも十分喜んでもらえました」(写真:尾形文繁)
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