おいしいごはんが炊けるかどうかは「空気がいかに対流するかどうか」にかかっているのだという。お米を研いだ後に長時間、水に浸しておくと、どんどん空気が抜けてしまうそうだ。
「だからざるに上げておいて、直前に水を一気にワッと入れて炊くのがベストだと思っています。このとき炊飯器で炊くなら『早炊き』機能のほうがおすすめです」
早炊きのほうが早く炊くために火力が強い。そのほうが空気の対流が起こりやすいのだという。
「土鍋で炊くごはんがおいしいのもガスの火力が強いからなんですね。ただ、炊飯器の早炊きモードは電気代がちょっぴり高くなっちゃうので気を付けてください(笑)」
神谷さんのおにぎりが教えてくれること
そして絶品おにぎりのにぎり方は? 何か特別なコツがあるのだろうか。
「おいしいごはんさえ炊ければ、あとはもう人それぞれのにぎり方でいいと思うんです。有名店は有名店流のおにぎりがあっていいし、個人のお店ならばそのお店流のおにぎりがあっていい。そして家庭には家庭の形や味わいがあってもいいと思います。
誰であってもにぎる人それぞれによさがあるんです。だから『私のにぎるおにぎりはこれよ』と自信を持ってにぎればそれでいいんです」
いつの間にか私たちは、おにぎりを「具」で食べるようになってしまった気がする。
どんな贅沢な具が入っているとか、どんな「映える」具を使っているとか、そんなことにばかり関心が行って、「ほかほかのごはんで作る、おにぎりの持つ素朴なおいしさ」を忘れてしまってはいないだろうか。
神谷さんのおにぎりは、原点に立ち返ることの大切さを教えてくれる気がする。
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