当時、神谷さんがおにぎりとともによく差し入れに使っていたものが「赤飯」。
「しあわせの赤飯」を届ける人
「お赤飯を持って行って怒る人はいないですよね(笑)。お赤飯はお祝い事にいただくものという共通認識があるから、お赤飯を重箱に入れたらもうご馳走じゃないですか。ケーキを買って持って行くよりスペシャル感があると思うんです。
だからちょっとしたお礼の気持ちを表すのに、赤飯はよく使っていました。
年度末になると子どもの学校の先生にも『1年間ありがとうございました』とお赤飯を小さめのパックに入れて持って行ってました」
神谷さんの赤飯は学校中の噂になっていたという。
「ある時、もちろんお世辞半分でしょうけど、ある先生に『神谷さんの担任の先生はお赤飯をもらえるのがうらやましい。僕は一回ももらえたことがない』と言われて、こんなもので喜んでくれるのならばと、学校の先生と職員さん全員にお配りするようになりました。事務の職員さん、スクールバスの運転手や掃除のおばちゃんにも渡しました。
我ながら奇特だなぁと思ったけど、日ごろの感謝を表すことができて、すごく気持ちがよかったですね」
今でも当時のママ友に会うと、神谷さんのおにぎりと赤飯が話題に上るという。
「当時私は将来、『しあわせの赤飯を届ける人になりたい』と言ってたんです。その頃からごはんに対する軸みたいなものを持っていたんだと思います」
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