なぜ東大女子は少ない?知られざる卒業生の本音 「高学歴女子への逆風」を乗り越えるヒント

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※2023年10月21日の東大ホームカミングデーイベントで東大ママ門が、東大女子が贈るフリーペーパー”biscUiT"とパネルディスカッションを実施。それに際して、主に20代から50代の東大卒業生の女性にアンケートを実施し、85名から回答を得た。

(グラフ:東大ママ門作成)

まずは仕事に関して見ていこう。女性は一般的に職業選択に「手に職」傾向が強いとされるが、東大卒の女性は、弁護士などの専門職に就く女性が多いのだろうか?

(グラフ:東大ママ門作成)

アンケートによると、実際には回答者の66%は一般企業で勤務する会社員だった。想像以上に多い、という印象を持った人もいるのではないだろうか。

集まったコメントからは、働く中でそれなりに苦労をしていることも見受けられた。中でも、就職活動に関する声が多く、「視野が狭かった」「もっと人に会っておけばよかった」……と、準備不足を後悔する声が目立った。

「就職活動の時期に、あまりにまだ視野が狭かった」
「専門にとらわれず、世の中にどういった職業があるのかという視点を、少しでも広げるのが大切」
「女性のモデルケースをもっと聞いて回ればよかった」

一方で、身の回りに「こうなりたいと思えるロールモデルになる女性を知らなかった」「そもそも女性が少なく、ロールモデルにできる人の数が少なかった」とする声はアンケートでも見られた。

「大学の常識と社会は違うという心構え。私は全く知らず、男女平等を疑ってもいなかった。無知とは恐ろしい。きちんとジェンダー教育を受け、社会や各会社の状況を把握した上で、就職すべきだったと思う」

職業選択の時点で結婚・出産といったライフイベントをそれほど意識していなかったという声も、複数見られた。

「就活時は、数歳上の先輩にばかり目が行きがちだが、30代以上や女性役員がいるかも見るべきだった」
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