「部下に任せられない」上司がはびこる残念な理由 必ずシワ寄せがきて、会社にもマイナスになる
確かに、経験豊かなメンバーにだけ仕事を振り、大事な仕事は自分がやってしまえば、失敗するリスクは低いし、仕事を教えるために時間を削られこともありません。しかし、長い目で見れば、部下が成長しないことには、いずれシワ寄せがきます。
部下に任せられたはずの仕事まで抱えることになって、管理者としての業務に支障をきたすほか、仕事を任せてもらえなかった部下もモチベーションがどんどん下がり、それによってチーム全体の士気が下がり、場合によってはやりがいを求めて、早期退職にもつながるでしょう。
人材が育たず若手が辞めていけば、会社にとってはマイナスでしかありません。部下を育てられない上司は、社内での評価も下がっていきます。必要なのは、未熟な部下がミスをしたときに、失敗の責任を負う「覚悟」です。はじめのうちは教えることにストレスを感じたり、部下の失敗にイライラしたりすることもあるかもしれません。
でも、長期的な視点で考えれば、部下が育つことで自分の負担も減り、本来の業務に専念することができます。信頼関係を築くことでチームの士気も高まり、業績にもつながっていくでしょう。
「部下が頼りないから、まだこの仕事を任せられない」と言い続けている上司は、もう一度自分の覚悟を見直してみてはどうでしょう? 今を変えれば、数年後の結果も変わってくると思います。
「理想的な上司」はどんな上司?
理想的な上司とはどんな上司でしょうか? 大きく分けて、会社には「怒る上司」「怒らない上司」「怒れない上司」の3つのタイプがいます。今どきは怒らない上司が増えてきましたが、果たしてそれが本当に理想的な上司と言えるのでしょうか?
まず「怒る」ことについて。これが理想的な上司かダメな上司かの明暗を分ける境界だと思います。「怒る」というのは、感情をコントロールできずに相手に怒りをぶつける行為です。怒ったほうはスッキリとしますが、怒られたほうは傷ついたり、恨んだり、怯えたりします。
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