今年もまた繰り返すの?財政検証後の年金叩き 5年前に「答え」を書いた資料をいまだ放置

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そうしたこともあり、「年金が将来何%下がる」というような話には、そりゃ、金融業界をはじめとした「不安産業」の人たちは喜ぶだろうけど、その言葉にどんな意味があるのだろうかとついつい考えてしまうわけです。

年金の給付水準はいろんな要因の影響を受けます。どうして、それらの変数を固定して将来を語ることができるのだろうか――不思議な人がいるもんだという感じで、いつもそうした人たちを眺めています。

さらに、少し専門的な話になりますが、今話題になっている基礎年金45年加入、65歳以上の在職老齢年金の廃止などの制度改正案が実現すれば、先の66歳9カ月は65歳10カ月までに短縮され、2019年度に65歳だった世代と同じ所得代替率を確保できます。そのことが、5年前の財政検証の資料4で示されていたわけです。

公的年金シミュレーターを使ってみよう!

公的年金というのは、どんなふうに働くか、何歳まで働くか、いつから年金を受け取るかなどの組み合わせを変えていけば、ガラリと給付水準が変わります。つまり、自分が受け取る年金額を選ぶことができるわけです。

そうした具体的な話を教えてくれるのが、公的年金シミュレーターです。

1年に1度お誕生日のときに送られてくるねんきん定期便。もし手元にあるなら、その中にあるQRコードをぜひスマートフォンで読み取ってみてください。持っていなくても大丈夫。将来の自分のライフプランに応じて、自分の年金給付水準にびっくりするような変化が起こることを公的年金シミュレーターは教えてくれます。だまされたと思ってお試しあれ!

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