たかまつなな「高齢の高所得者はもっと負担を」。若手社会起業家の年金部会委員が提言

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社会起業家、笑下村塾代表 たかまつなな氏
たかまつなな/社会起業家、笑下村塾代表。1993年生まれ。2012年に慶応大学へ進学、在学中に「お嬢様芸人」としてデビュー。18~20年NHK職員。株式会社笑下村塾を立ち上げ、若者の声を政治に反映するためYouTubeなどでさまざまな社会課題を発信(撮影:梅谷秀司)
税金や社会保険料の負担が年々大きくなり、その分、私たちの手取りは減っている。税や社会保険の仕組みを理解して対策を講じよう。『週刊東洋経済』4月5日号の第1特集は「手取りを増やす」だ。
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社会起業家で、若者の声を政治に届ける活動をしている、たかまつなな氏。厚生労働省・社会保障審議会の年金部会委員として昨年末までの約2年間、年金改正を議論してきた。31歳の最年少委員が感じた年金制度の課題とは。

 

──年金部会の委員になったのはなぜですか。

「審議会は若者の割合を3割以上にすべきだ」ということを、さまざまなメディアで言ってきた。それで厚労省からお声がかかったので、やらなくてはと思った。

──委員になって感じたことは。

年金の受給額は世代間格差が大きいと思っていたが、実はそれほどではないとわかったことが衝撃だった。若者の間では「年金制度は破綻する」と考えている人が多いが、破綻する可能性は低い。

今の年金制度がうまく伝わっていない

──X(旧ツイッター)で年金保険料の引き上げに理解を示す発信をしたところ、炎上し、誹謗中傷や殺害予告までされました。

すべての現役世代が負担増になる、という印象を持たれてしまったようだ。実際は、賞与を除いた年収が800万円くらい以上の人は月1万〜3万円ほど保険料が増えるという内容だった。ただ、それくらいの年収でも、確かに子育てで余裕のない人もいる。

年金は100年単位で考えているが、タイミングも悪かった。キャベツの値段が急騰するなど、たいへんなときに負担増の話をされて不満が爆発したのかもしれない。

私は、今の若者が将来もらえる年金が減らないようにと考えて発信したが、それよりも今の負担を減らしてほしいとの声が強かった。

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