レカネマブは、日本の製薬会社エーザイと、アメリカの製薬会社バイオジェンが共同開発した薬で、アルツハイマー病の原因とされる物質を除去することで、進行を遅らせる。
その効果については、「1年半の投与で半年、3年の投与で1年ほど進行を遅らせる程度の効果が見込まれています」と岩田さん。
脳に蓄積するタンパク質を除去
アルツハイマー病は、認知症の中でもっとも多く、約半数以上を占める。原因は、アミロイドβという体内で作られるタンパク質だ。
健康な人の脳にも溜まるものだが、通常は分解、排出されていく。だが、これが何らかの理由で排出されないと、どんどん脳内に溜まり、脳の神経細胞にダメージを与えていく。
同時に、脳内に存在するタウというタンパク質が異常化して、記憶をつかさどる海馬の神経にダメージを与える。アミロイドβがタウに何らかの影響を与えていることはわかっているが、その詳しいメカニズムは現段階では明らかになっていない。
「アルツハイマー病では、実際に認知症の症状が表れる10年以上も前から、脳内にこのアミロイドβが少しずつ蓄積していることがわかっています。レカネマブはこれを除去することで、アルツハイマー病の進行を抑えます」(岩田さん)
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