住生活グループ新社長に藤森義明氏が就任、米GEのキャリア生かしグローバル企業への変革急ぐ
住生活グループが経営目標として掲げるのが、「住生活産業のグローバルリーダーとなること」。そこに向けて、「国内市場向けの製造業から、住宅総合ソリューション事業とグローバル事業へのシフト」という変革の舵取り役を任されたのが、藤森社長ということになる。
「GEのジャック・ウェルチやジェフリー・イメルトなどの歴代経営者からは、リーダーとして何がいちばん大事か学んだ。それは、人を育てることと、変革を起こすこと。社員一人ひとりがリーダーシップを発揮し、人をベースとした変革によってグローバル企業になる」。藤森社長は就任に当たっての抱負をこう述べた。
目指す姿を藤森流にいえば、「世界唯一のトータルハウジングのコングロマリット」。
「GE時代は新しい役職に就くたびに、3年間で結果を出すように鍛えられた」、という藤森社長が、住生活グループでも、同じスピード感を持って会社を変えることができるかどうか。
藤森氏の手腕には業界関係者だけでなく、市場関係者からも注目が集まっている。
懇談会での藤森社長との主な質疑は以下のとおり。
--潮田会長との役割分担は?
住生活グループは委員会設置会社というユニークなガバナンス形態を採り、経営の執行と監督を分離している。ガバナンスの最終責任機関としての取締役会と、執行するチームが分かれている。私はCEOとして執行の責任を持ち、潮田会長は取締役会の長としてガバナンスを行う。
50億円以上といった巨額な投資案件や会社のあり方にかかわるような事案は別として、通常業務の範囲では私の判断で決める。社長をやるからには権限がないとおもしろくない、というのが私の考え。だれが責任を持つのかは明確なほうがいい。