TOEIC800点超の若手社員に足りない決定的要素 英語力があっても仕事ができるとは限らない
以前、私のインド人のビジネスパートナーが来日したときのランチに、当時中学生だった娘を一緒に連れていったことがあります。英語を習いたてだった娘から言われたのが、「インド人の英語は全然わからなかったけど、パパの英語はちょっとわかった」ということ。
そりゃそうです。だって、私の使う英語は「中学英語」なんですから。
だから前述した20代後半の受講生の話は、レアケースではありません。彼に限らず、同じような話はよく聞きます。私が海外研修を提供しているほとんどの受講生が、同じだったと言ってもいいかもしれません。
私の会社では「グローバルな環境で仕事をしてみたい」「新しい環境でチャレンジしてみたい」という意識に火をつけることを目的にした海外研修を実施していますが、主に大企業から派遣される20代半ばから30代半ばの受講生の中には、TOEICが800点以上という人も少なくありません。
もちろん英語力は人ぞれぞれで、TOEIC300点台の人もいれば、900点台の人もいます。スコアにかかわらず多くの人が「自分はグローバルな環境で通用するのだろうか」という不安を口にします。
英語力と仕事力は違う
日本人だけでなく、過去の受講生には中国人や韓国人、タイ人、マレーシア人、スリランカ人、フランス人などもいましたが、彼らも同じような不安を口にするのです。英語を日常で使う人がいたにもかかわらず、です。
1つ言えることは、英語力とコミュニケーション力は違うし、ましてや英語力と仕事力はぜんぜん違うということ。英語ができるから、グローバルな環境で仕事の成果を出せるわけでもありません。
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