「気分を害したら申し訳ない」はなぜダメなのか? 謝るときの不快感を乗り越えて正しく謝る方法
1985年、ロック・ミュージシャンのトム・ペティは、アルバム『サザン・アクセンツ』のコンサートツアーを行ったが、ステージには巨大な南部連合の戦旗が飾られていた。
多くの人にその旗の意味を尋ねられ、彼は何年もたってから雑誌『ローリング・ストーン』で次のように述べた。
とても好感の持てる発言だ。明快でわかりやすい。彼は自分の意見に固執せず、言い訳もしていない。ただ、ことのいきさつを説明し、自分が過ちを犯したことを認め、傷つけてしまった人々をあげ、後悔の念を表している。これが正しい謝り方だ。
仮にあなたが当事者で、人気ロックスターが憎しみのシンボルを正当化したせいで苦痛を感じた立場だったとしても、(たとえ数年後でも)この発言を読めば、苦痛は消えるかもしれない。
実際にあったアメリカ議員による謝罪
次に、別の種類の謝罪を取り上げてみよう。2020年7月、下院議員テッド・ヨーホーは議事堂の階段で同僚のアレクサンドリア・オカシオ=コルテス議員を侮辱し、彼女を(その中でもとくに)「ファ〇〇ング・〇ッチ」と呼んだ。謝罪に追いこまれたヨーホーは、議場で起立して、次のように述べた。
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