夏に向けて「体を作りたい!」人のランニング技術 まずは効果が高く、無理なく走れるフォームを

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ランニングは手軽にできる有酸素運動の1つ。有酸素運動という言葉は、1980~1990年代のフィットネスブームとともに日本に広まりました。

有酸素運動と認められる条件は5つあります。

全身運動であること、苦しく感じない範囲の強度であること、強度が一定であること、一定時間以上(少なくとも5分以上)継続すること、リズミカルであること、です。

サッカー、テニスなどのスポーツや、フラメンコやバレエなどのダンスも全身を使いますが、強度が上がったり下がったりしますし、動きが途切れ途切れになるので有酸素運動とはいえません。

ウォーキング、ランニング、自転車、水泳、エアロビクスなども、息が切れるほど強度が高すぎたり、強度が大きく上下動したり、途切れ途切れに行った場合は、有酸素運動にはなりません。

有酸素運動で「体」が変わる

有酸素運動は、健康上も美容上も大変有益な運動です。

第一に、エネルギー消費が多いですから、継続することで体内に貯蔵された体脂肪が減り、体型を整える効果があります。体脂肪が減れば血糖値や中性脂肪などの数値も下がって、血管へのストレスが減るため、高血圧、糖尿病、心臓病など、さまざまな生活習慣病予防につながります。

また、血液を隅々に届けようと毛細血管の数が増えるので、冷えの予防効果もありますし、汗をかくことで汗腺が発達するので、熱中症のリスクも低下します。

有酸素運動をすると、心臓が血液を送り出す能力や、肺が酸素を取り込む能力である「心肺持久力(全身持久力)」が向上します。

心肺持久力というと、スポーツ選手が必要とする能力に感じるかもしれませんが、決してそうではありません。

私たちは歩行や階段昇降など、全身運動を行う機会がありますが、心肺持久力が低いほど、これらの運動と持っている能力との「ギャップ=予備力」が小さくなるため、疲労を感じやすいのです。逆に心肺持久力が向上すれば、予備力が大きくなるので疲れを感じにくくなります。

疲れやすくなる最大の原因は加齢よりもむしろ、運動不足による心肺持久力の低下にあるのです。

予備力
心肺持久力が低下すると予備力が小さくなり、日常生活動作でも疲れやすい。逆に心肺持久力が高いと予備力が大きくなり、日常生活動作は楽になる(筆者作成) 
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