ロールス・ロイス初BEV「スペクター」にある安心感 BEVになっても変わらない信念と乗り味だった

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BEVでありながらアナログさを残したエアコンの操作パネル
BEVでありながらアナログさを残したエアコンの操作パネル(写真:三木宏章)

一連の試乗を終えてベース基地で撮影を行う。最初はおっかなびっくりだったエフォートレス・ドアの操作にも慣れたころ、改めて運転席まわりを見まわした。2つの大きなTFT液晶画面が構えるインパネまわりに最新モデルらしさを実感するも、エアコンの温度調整や風量調整など、手の触れることの多い部分は、これまでのロールス・ロイスと同じく大きな物理スイッチを残している。エアコンの吹き出し口もノブを押し込むことでシャットダウンするが、これも従来から継承する。

ルーフをはじめ、ドアの内張りなどの各所には星空があしらわれている
ルーフをはじめ、ドアの内張りなどの各所には星空を再現したあしらいが施される(写真:三木宏章)

一方で車内は帯状に配置されたLEDと、ルーフにちりばめられたLEDにより幻想的な車内を演出する。ルーフのLEDは星空をイメージしているようで、時折、流れ星の演出がなされているというが、これはあくまでも助手席や後席(広くて実用的)の乗員に向けたおもてなしの一環だ。

動力性能と充電性能について

駐車場に佇むスペクター
駐車場に佇むスペクター(写真:三木宏章)

最後に、BEVならではのスペックに触れておきたい。前後輪に備わる同期型電動駆動モーターは、前190kW/365N・m、後360kW/710N・mを発揮する。表記としては単純な合算ではなく、430kW/900N・mの内燃機関に相当するシステム出力とトルクになるよう制御を行っている。

搭載する2次バッテリーは102kWhで、オーストラリア、モロッコ、アルゼンチンから調達したコバルトとリチウムを採用する。充電時間は195kWのDC(高速充電)で34分間(10→80%SOC)、たとえば100km走行ぶんの充電ならば9分以内で完了するという。

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