ロールス・ロイス初BEV「スペクター」にある安心感 BEVになっても変わらない信念と乗り味だった

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高速道路での運転シーン
高速道路での運転シーン(写真:三木宏章)

一般道路から高速道路へ。スペクターにはアダプティブ・クルーズ・コントロールである「ACC」と、車線中央維持支援である「ALC」が備わる。さらに60km/h以下で周囲の交通環境がシステムの求める条件に合致しているときに限って、ステアリングから手を放した「ハンズオフ走行」が可能だ。システムの構成要素はBMWと同じだが、ACCの加減速フィールや、ALCの滑らかな操舵支援はロールス・ロイス専用ロジックが用いられた。

都市高速ではACC+ALCのレベル2状態で走行してみたが、なるほど前後のピッチングや左右のロールを極力抑えた車両挙動になるようじんわり、ゆっくりとした、それでいて正確なアシストが入ることが確認できた。俊敏さが際立つBMWともひと味違う制御だ。残念ながらハンズオフ走行が可能な交通環境にはならなかったが、ここまでの制御内容から安心感の高いアシストが続くだろうと予想ができた。

一体感のあるコーナリング性能

一般道での試乗シーン
一般道での試乗シーン(写真:三木宏章)

高速道路を降りて、再び一般道路へ。ここでは右に左に続くカーブ路を選んだ。「プラナー・サスペンション・システム」の真価を体感するためだ。平面と訳されるプラナーの名のとおり、前後のサスペンションは適度な車両挙動を許しながら一定以上の傾きにならないようシステムが制御を行う。

進行方向にカーブがあることをシステム(車載の光学式カメラ)が認識するとダンパーの減衰力を高めながら、後輪操舵機能をドライバーのステアリング操作に合わせて作動させる。3mを超えるロングホイールベース車両ながら、一連の統合制御により車体とドライバーの一体感は高いままカーブを駆け抜ける。

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