BMW、ハーレー、トライアンフ輸入バイクの現在地 350ccから2500ccまで注目モデル一気乗り

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ハーレーダビッドソンでは過去に車両価格97万5000円(当時)の「ストリート750」を国内導入した経緯がある。その名のとおり、排気量は750ccで大型二輪免許が必要ながら、一般的なハーレー各モデルと比較して半分の車両価格設定として新規ユーザーの獲得を狙った。しかし、肝心の動力性能に大きな特徴がなく残念ながらヒット作とはならなかった。

水冷2気筒の353ccで、最高出力は36HP、最大トルクは31N・mを発揮する
水冷2気筒の353ccで、最高出力は36HP(約37PS)、最大トルクは31N・mを発揮する(筆者撮影)

そんなバックグラウンドを思い出しながらX350に跨がる。エンジン始動……。想像をはるかに超える元気なエンジンサウンドが耳に届く。走り出すと今度は乾いた排気音で高揚感がグッと高まった。もっともショートストローク型の並列2気筒で350ccだから、V型で大排気量の兄貴分が醸し出す力強さはないけれど、初めてハーレーに触れる若いライダーにはすんなり受け入れられるのでは、と感じられた。

ライディングポジションはスポーツ色を濃くした方向でまとめられ、ハンドル位置こそ低くないが、ステップ位置はリーンイン走行を意識したバックステップ気味にとられた。フレーム上部はエンジンを抱え込むトラス構造として、タンクも薄型(13.5L)にすることで見た目の躍動感も高めた。

500ccエンジン版になる「X500」

500ccエンジン版となるX500。こちらはアメリカン・ロードスタースタイリングを採用
500ccエンジン版となるX500。こちらはアメリカン・ロードスタースタイリングを採用(筆者撮影)

続いてX500。単なる排気量違いかと思ったらライディングポジションがまったく異なる。ハンドルは若干高めで近く、ステップは前方低めに配置されているからゆったり乗れる。シートは厚めでシート高はX350の777mm→820mmへと高められ、タンク形状(13.1L)もX500専用に。大型二輪初心者にとって馴染みやすい車体構成だが、年齢を重ねたベテランライダーのダウンサイジングモデルとしてもピッタリに思えた。

主要スペックはX350の約37PS/31N・m、車両重量195kgに対して、X500は約48PS/46N・mで208kgと、パワーとトルクは30~40%増しだが車両重量はわずか13kgの違いに過ぎない。ギア比は排気量なりにX500が小さいが、それでも各ギア段での加速力はX500が力強い。

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