さらに添えておくと、これらの作業効率はベルマークが印刷された「パッケージの素材」によっても大きく左右されます。丸まりやすい素材や、カーブした素材は、大変扱いづらいのです。
とくに、薄い素材のものは風で飛んでしまうので注意が必要です。軽い鼻息でさえ、たちまち散らばってしまいます。そのためベルマーク係のお母さんたちは、マスクをつけて作業にあたることもあります。
「夏の暑い時期に集計作業をやっていたんですけれど、たまたまそのときはPTAの部屋のクーラーが壊れていたんです。でも窓は開けられないし、扇風機も使えないから、みんなものすごく暑そうで……」(てぃーこさん)
会社の仕事であれば、こんなことをしていたら人件費がかかりすぎますから、とっくの昔にやり方が見直されていたはずですが、なにせベルマークは「ボランティア」です。“お母さんの無償労働”に頼っていれば、誰も痛くもかゆくもありません。そのため、このような煩雑なシステムが温存されてきたのです。
悲鳴が上がっても続いてきたのはなぜなのか
母親たちがなぜベルマーク活動に悲鳴を上げるのか、これでご理解いただけたかと思います。いくら意義のある活動とはいえ、これはさすがに“費用対効果”が悪すぎるのではないでしょうか。
いまは忙しい保護者が増えていますし、Webで管理できるポイントサービスが全盛の時代です。このやり方はあまりにも非効率に感じられます。
「お金を払うから免除してほしい」「ベルマーク活動をなくしてほしい」という声が上がるのは当然ではないでしょうか。
ところがどっこい、ベルマーク活動はなかなか変わりません。なぜなのでしょう? 続きは次回の記事でお伝えします。
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