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心を整えたいなら「階段を上り下り」しなさい 自律神経研究の第一人者が勧める

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  • 小林 弘幸 順天堂大学医学部教授、日本スポーツ協会公認スポーツドクター
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実はこれが大事な点で、調子がいいときは多少周囲が散らかっていても集中力は落ちませんが、気分がイマイチなときというのは、そんなちょっとしたことが気になって、すぐに「ああ〜やる気が出ない!」という気持ちになります。

そんな際には思い切って仕事をやめて、片付け作業に入ってしまえばいいのです。

結果として、そのほうがコンディションが整い、後の仕事への集中力も高まります。

誰かに怒られたら、迷わず「階段を上り下り」

上司やお客さんに怒られてしまい、やる気がでない……。

仕事をしていれば、そんな場面は必ず訪れます。

そんなとき、たいていの人は自分の席に戻り、しょんぼりと落ち込んでいたり、心の中がザワザワしたまま、できるだけ何事もなかったふうを装い、仕事の続きに取りかかるでしょう。

しかし医学的に言って、それは得策ではありません。

「怒られて、落ち込んでいる」という時点で、自律神経は乱れ、体のコンディションは最悪。そんな状態で仕事をしても、効率が上がるはずもなく、さらなるミスを誘発するだけです。

「イライラしているとき」「気分が乗らないとき」も同じですが、「さあ、気持ちを入れ替えて、がんばろう!」などと自分に言い聞かせ、「気持ちで何とかしよう」とするのはあまり効果がありません。

メンタルの問題を、メンタルで処理しようとしてはいけないのです。

そういうときこそ体の状態を整えることがいちばん。「心・技・体」で最初に整えるべきは、心ではなくやはり体なのです。

「怒られて、落ち込んでいる」「イヤなことがあって集中できない」というときは、すぐに自分の席を離れ、階段を1、2階分上ったり、下りたりしてください。

体を動かすことで血流がよくなり、疲れない程度に階段を上り下りすると、そのリズミカルな動きによって副交感神経が高まり、自律神経のバランスはよくなります。

「ミスの後処理をどうするか」「取引先にどう謝るか」「次の仕事でどう挽回するか」など、事後対応を考えるのは体の状態が整ってからの話です。いいコンディションで考えたほうが、いい方法が見つかるに決まっています。

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【好調を維持するためのコツは?】

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