心を整えたいなら「階段を上り下り」しなさい 自律神経研究の第一人者が勧める

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実は、好調を維持するためには、朝起きて出勤するまでの時間にもコツがあります。朝からなんとなく疲れていて、やる気が起きないときや、体のスイッチが入らない感じがして、どうしてもダラダラしてしまう。誰にでもそんな日がときどきはあると思います。

そんな日が5日も一週間も続くようなら何らかの疾患がある可能性があるのですぐに病院へ行くべきですが、1日、2日なら日常的に起こり得ることです。

体の仕組みで言うと、交感神経がうまく上がってこないため、体がどうしても「休息モード」から「活動モード」に入っていかない状況です。

そんなときには軽い運動をするのがいちばんですが、「疲れて、ダルい状態」のときに体を動かそうなんて気にはなかなかなれないでしょう。

毎朝「1杯の水」ですべてを取り戻す

朝起きたら、1杯の水を飲むことで体にスイッチが入ります(写真:Graphs / PIXTA)

そこでまずやってほしいのは、「1杯の水」を飲むこと。

たかが1杯の水、とあなどってはいけません。体全体の状態を司っている自律神経というのは、腸の働きと密接につながっています。そして、腸というのはちょっとした刺激にも反応しやすい臓器なので、そこを動かすことが肝心。

そこで1杯の水を飲むわけです。水を飲むことで腸が反応し、自律神経の動きがよくなり、体にスイッチが入ってきます。

朝起きたときはもちろん、仕事中で「集中力が落ちてきたな」「なんだかダルいなあ」と感じたときは、いったん席を離れて、水を飲むようにしてください。

その際、ただ水を飲むのではなく、体全体に水分が行き渡るようなイメージをしつつ、意識して水を飲むことが大事です。

「そんな、意識するだけで違いがあるの?」と懐疑的な人もいるでしょうが、自律神経というのはそのくらいちょっとしたことで変化するものなのです。

毎朝「とりあえず水を飲む」という方法をお伝えしましたが、お酒を飲んだ翌日は特に脱水になりやすく、体が水分を求めています。

ちょっとでもダルいな、体が重いなと感じたときは、まずは尿の出方と色をチェックしてください。

体が脱水状態のとき、尿はほとんど出ません。そもそも体に水分が不足しているのですから、さらに水分を排出しようとはしないのです。

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