天井まである「室内ドア」注文住宅で人気の理由 「ハイドア」でおしゃれ空間、火付け役はSNS

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「ひとつはSNSです。通常、友人や知人以外の家は、なかなか見学することはないですよね。

でも、インスタやルームツアー動画などで、気軽によそのお住まいのインテリアを見られるようになりました。

そうして家づくりの実例をたくさん見ていくうちに、なんかかっこいいなという家がハイドアだった、当社のフルハイトドア®だった、という流れで採用されています」と長尾さん。

なるほど、SNSで家づくりやインテリアの勉強をする→タグを見る→ハイドアを知るという流れのようです。

そのため、長尾さんのチームの日課は「エゴサーチ」。#ハイドアと#フルハイトドア®とタグのついた投稿を探し、自社の商品がどのように採用されているか、日々、見てまわっているそう。

「今から20年前、家づくりをした人に『自宅でこだわったパーツ30アイテム』を調査したところ、室内ドアはなんと27番目でした。

それくらい『室内ドアは優先順位の低いパーツ』だったのですが、今ではハイドアやフルハイトドア®とタグをつけて投稿してもらえるように。

特にコロナ禍で、家への意識、プライオリティは高まっているのを感じます」(長尾さん)

また、先日、「注文住宅トレンド2024! 注目は、平屋・ヌック・タイパ・省エネ・ランドリールームなど7キーワード」という記事で解説されていましたが、建物面積を抑える傾向にある今、ハイドアでできるだけ室内を広く、大きく、明るく見せたいというトレンドにもマッチしています。

こうしてみると、ハイドアが採用されるのは時代の流れに沿っているんですね。

SUUMO 神谷コーポレーション
引き戸タイプのハイドア。枠がほとんどなくすっきりとおさまり、空間の広さと高さを感じられる(写真提供:神谷コーポレーション)

室内ドアが「厚い」とどんなメリットがあるの?

一方で、神谷コーポレーションでは単なる室内ドアの高さだけなく、「厚み」も大切だといいます。

「日本の室内ドアは3cm台であることがほとんどですが、当社の室内ドアは厚さ4cmです。数ミリ程度と思うかもしれませんが、実物を見るとかなり違います。

そもそも室内ドアは西洋の文化で、欧州では厚さは4cm以上あることが一般的。厚みがあることのメリットは、やはり重厚感と高級感、安心感ですね。

欧州では室内ドアが、命と財産を守る最後のパーツという位置づけなのです」と長尾さん。

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