「日経平均5万円」に向けて4万円台相場が始まった 4月1日からの1週間は波乱があっても慌てずに

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もちろん、期待値だけでなく、今後は企業業績そのものの上昇の可能性も十分だ。3月12日発表の2024年1~3月期法人企業景気予測調査の大企業全産業景況判断指数は前期比-0.02と、2023年1~3月期以来、4四半期ぶりのマイナスとなった。

だが、2024年4~6月期見通しは+2.9%に、7~9月期は+5.9%に急上昇する見通しだ。それを裏付けるように、出そろった証券大手3社が予想する企業の2024年度経常利益見通しは、前年度予想比+5.7%~+8.5%と、3社とも8割の業種で増益を見込んでいる。

海外投資家も日本株を評価

また、アメリカの資産運用大手であるブラックロックも、日本株に対する見通しを引き上げた。

同社は投資評価を引き続き「オーバーウェート(強気)」とした上で、半年から1年後の見通しを、7段階で上から3番目の「プラス1」から2番目の「プラス2」に上方修正した。

実は、2023年9月に「ニュートラル(中立)」から「オーバーウェート」にしてから僅か半年後の引き上げはかなり異例のことであり、日本企業の予想以上の回復スピートを物語る証左である。以前から兜町では「アナリストも追いつけない業績回復」として話題になっていたことの証明でもある。

なお、2023年9月の見通し引き上げのとき、同社トは「穏やかなインフレ、力強い収益成長、企業統治改革などすべてが好材料」とし、企業の収益成長や自己株買いなどを好感した海外投資家の買いが続く」ことを挙げていた。今回の引き上げは、この状態がパワーアップし、日本経済がさらなる高みを目指すということか。

もちろん、今後の株価を考えるうえで重要な注目ポイントはいくつかある。その1つは為替予想だ。先述の大手証券3社の2024年度の予想の中で、3社ともドル円の予想レートは1ドル=145円になっていることは極めて重要だ。

日本企業の2023年度の業績は、2022年度(1ドル=130円台前半)からは大きな為替メリットを受けとったが、もし2024年度も1ドル=145円前後ならば、企業収益における為替メリットは大きく低減することになる。政府高官の為替介入発言が本気度を増したため、最近は151円台にとどまってはいるが、かなり神経質な動きとなっている。

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