日本株の「長期上昇相場」はまだ終わっていない 2025年アメリカ発の「嵐」が来たらどうなるのか

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公的な役職に就く前から市場を揺るがせたイーロン・マスク氏。2025年にアメリカ発の「嵐」が来たら、日本株はどうなるだろうか(写真:ブルームバーグ)

日本経済を評するとき、よく「失われた30年」などと言われる。だが、1989年を起点とする日経平均株価の長期チャートを見ると、2009年までの下落期間と、まったく景色の違う2009年からの上昇期間に分かれることに気がつくはずだ。

「日本株を俯瞰して見えてくるもの」とは?

1989年12月の平成バブルの高値3万8915円からの下落相場は7831円と7568円の下値での2点を底にして終わった。

よくあるダブルボトムの底打ち型だが、その底打ち2点の前者が2003年4月で、後者が2009年2月という6年間の時間をかけての2点底であった。これを見ただけで、いかにバブル崩壊20年の下げ相場が、日本の投資家にとって苦難と絶望の期間だったかが分かるだろう。

しかし、2009年2月の7568円を出発点にした上昇相場は、2024年7月に4万2224円をつけるに至っており、下落相場とは様変わりの対(つい)をなすかのような景色となった。

さらにチャートを細かく見ると、この上昇相場は2015年7月に2万0585円のアベノミクス開始後の高値となって第1波動を形成した後、2017年に2万2000円台に乗せ、2018年~2019年に2万4000円台を上値にした第2波動となって上を目指したが、2020年のコロナショックでこの第2波動は強制的に終焉させられた。

そしてコロナ禍後の相場は上記の2024年7月の史上最高値更新で3波動を形成して現在に至る。この高値からの調整期間が半年にわたることから、2009年からの長期上昇相場はこの第3波動で終わったとみる投資家も多い。しかし、デフレ脱却宣言も出ておらず、現在の物価上昇はあるものの、本格的インフレになったとも言われていない。2025年こそが長期上昇相場の総仕上げになるはずだ。

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