あえて電力25%をカット、ピンチをチャンスに転換--ブリヂストン社長・荒川詔四
日米の文化が融合したハイブリッドな会社
──震災を経て今後のグローバル経営はどうなっていきますか。
こんな時代だからこそ、多様性が重要になる。何が起きるかわからないし、いろいろな考え方があってこそ、バランスがとれてくる。
1988年に米ファイアストンを買収した結果、今のブリヂストンは二つの異なる文化が融合し、ハイブリッドで本当にユニークな会社になった。私が社長になってから組織を大幅に変え、中期計画もグローバルで動くようになってきた。そこでさらに一体感を強めるために、創立80周年を迎えた今年、新しい企業理念を策定した。
企業理念は従来のものを踏襲し強化したが、一つの使命と四つの心構えしかない。とてもユニーク。しかも心構えは日本語をそのまま使い、あえて訳すことはしなかった。
企業理念の検討メンバーは21人中9人を外国人とした。当初は企業理念を英語にする案もあったが、「原点」の意味で日本語のほうがいいと。多様性を重視する当社にとって、「俺が俺が」とあまり主張しない日本文化を中心に置くほうがいいという意見もあった。日本語はわかりづらいと思っていたが、なるほどそういう考えもあるかと思いましたね。
うちはトップダウンでもボトムアップでもない。その点でもハイブリッドだ。グローバル本社(GHO)から基本的な戦略方針を出す。ところが実際の中期計画を作るのは、各戦略的事業ユニット(SBU)。グローバル経営では、各地域の特殊性を重んじなければならない。