アルディピテクス・ラミダスの次に人類進化のステージに登場するのが、アウストラロピテクス属。このグループは、脳容積はゴリラやチンパンジーと同じくらいですが、二足歩行をしていました。最も新しい種は、初期ホモ属とも生存時期が重なっています。
二足歩行のアウストラロピテクス
アナメンシスの登場とその後を引き継ぐ「ルーシー」
最も古い時代420万~370万年前に存在したとされる種は、ケニアで発見されたアナメンシス種です。また、最も有名な「ルーシー」と呼ばれる全身骨格は、その後の370万~300万年前に存在したとされるアファレンシス種に含まれます。
アファレンシス種は、樹上生活をしていた頃の特徴(枝にぶら下がる能力が高い)が色濃く残り、性による体格差が大きいことなどもわかっています。
300万年前より新しい種としては、南アフリカ共和国で発見されたアフリカヌス種や、250万年前に存在したエチオピアのガルヒ種があります。
二足歩行の証拠は足裏の「土踏まず」にあり!?
アウストラロピテクス属の二足歩行が確実視される理由の1つとして考えられるのは、アファレンシス種の足裏に土踏まずの縦アーチがあることです。この足裏のアーチ構造が地面からの衝撃を和らげ、長距離の歩行でも疲れにくくするため、彼らが直立二足歩行に適応したと考えられています。
また、タンザニアのラエトリで、370万年前のものと思われるアファレンシス種の足跡も見つかっています。この足跡は、猿人の行動の直接的な記録であり、身体構造や歩行の様子を知る手がかりとなっています。
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