「猿人」である「アウストラロピテクス属」の次に人類進化のステージに登場するのがホモ・ハビリスなどの初期のホモ属です。しかし、最初のホモ属にどのように系統がつながっていくのかは、いまだ謎が多く残っています。
さらに時代を190万~150万年前まで進めると、「原人」と呼ばれる体型や大きさが私たちに近い化石が、アフリカや西アジア、中国やインドネシアのジャワ島などで発見されるようになります。それが「ホモ・エレクトス」と呼ばれる種です。
「北京原人」や「ジャワ原人」などもこのグループに含まれます。
エレクトス種は、化石の出土状況から約200万年前にアフリカで誕生し、ほどなくしてアフリカを出たことがわかっています。つまり、最初にアフリカを旅立った人類というわけです。
食用となる動植物を求めて移動するうちに、世界に拡散していったと考えられています。
200万年前に誕生した「原人」グループ
約200万年前にアフリカで誕生したホモ・エレクトス。食用の動植物などを求めて移動するうちにアフリカを出たとされ、ヨーロッパや中国、東南アジアなどに広く生息。北京原人やジャワ原人など、地域に適応した独自の進化を遂げました。
200万年前にアフリカで誕生
19世紀末にインドネシアでジャワ原人の化石が発見され、その最古の化石年代は約150万年前とされています。また、中国で発見された北京原人が生息していたのは、80万~25万年前。
地域ごとに骨格や顔つきが異なるなど独自の進化を遂げており、一部では別種と考える研究者もいますが、これらを総称してホモ・エレクトスと呼んでいます。
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