東大生が面接の自己PRで使わない「ある一言」 企業はどんな学生がほしい?重視する要素とは
Aの人のほうが、自分の実績としては、とても目を引くものがあります。「売り上げ1000万円」はすごいことですし、「この人は1000万円の売り上げを作ることができるアイデアを出してくれる人なんだ」と思ってもらえそうです。
しかし、おそらく多くの面接官にとって、Bの人のほうが好印象を持つでしょう。たとえBの人のインターン先の新規商品の販促結果が100万円だったとしても、Bの人のほうが企業から求められる人材です。
その理由は、主体性です。たしかに、Aの人はリーダーシップを強調していますから、自主的に行動している印象があります。しかし、主体性と自主性は違うのです。
Bの人は、「サポートを行った」と言っていました。チーム全体の流れを見て、周りに目を配り、進捗の管理を行っています。ここから、周りの人を観察し、自分でも判断しながら仕事を進めたと、推測ができます。
そして、Bの人は「期日までに終わらせた」と言っていますが、逆に言えば「期日までに仕事を全うすることに対して責任を負っていた」と解釈することができます。
先ほどの中山先生のお話でもありましたが、主体性という言葉には、「責任感を持つこと」という意味も込められています。
Bさんは、「もし自分がインターンとして関わっているプロジェクトで、期日までに仕事が終わらないことが発生したら、それは自分の責任がある」と解釈しているわけです。
自主性と主体性の混同には要注意
もちろんAさんだって責任感を持ってプロジェクトに取り組んだのかもしれませんが、そもそもインターン先でAさんのアイデアの結果だけで販促の結果1000万円を達成できた、ということはありえないと思います。その場合は、Aさんは会社に就職せずに、個人の力だけでやっていけるわけで、自分で起業したほうが稼げるはずです。
そうではなく、インターン先とは違うところに就職を希望しているということは、1000万円という結果は嘘ではないにしろ、おそらく会社のバックアップがあったり、社員からのサポートがあったりしたはずです。
その部分がないと、自分の手柄だというふうに、盛って話しているように受け止められかねません。また、Aさんは、あまり周りを見ていないのではないのか?と捉えられてしまう可能性もあるのです。
自分で考えたアイデアを出しただけであれば、それは「自主性」で、そのアイデアをチームメンバーで共有したり、周りの人と協同して進捗を整理する能力のほうが、企業から求められる「主体性」です。
というわけで、「自主性」と「主体性」を混同してしまうと、企業側から悪印象を持たれてしまう場合があります。その点に気を付けて、面接本番に挑んでもらえればと思います。
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