中学で学ぶ「ルート」の凄さ、東大生が熱く語る理由 ビジネスにも役立つ「白銀比」「黄金比」とは?

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この「ルート」は、中学3年生の数学で習う単元になります。そのため、見たことはあったけど忘れていた、使い道がわからない、という人も多いのではないでしょうか。実はこのルートも、世の中のいろいろな場所で使われているのです。代表的なものが、印刷用紙(コピー用紙)です。

世の中で一番多く使われているコピー用紙のサイズは「A4」なのですが、このA4のコピー用紙の縦の長さと横の長さの比はどのくらいだと思いますか?

縦の長さが長くなるように置いた際、横の長さを1とおくと大体1.5くらいになるとイメージできるでしょう。この答えは、先ほど説明したルートを用いて「1:ルート2」と表すことができるのです。ルート2は「1.41421356…」とおおよそ1.4くらいの大きさの数字であるため、おそらく皆さんのイメージと大きくはずれていないでしょう。

コピー用紙の縦横比にルートが使われている理由

このように、コピー用紙の縦横比にはルートが使われています。これはなぜなのか、一度考えてみてください。

この理由を考えるうえで重要になるのは、そもそも「A4」という大きさの規定、仕組みを理解することです。まずはここをおさらいしてみましょう。

そもそもA判とは、現在では印刷用紙の国際規格サイズにも採用されている、19世紀末にドイツで生まれた用紙の規格のことを指します。ドイツの物理学者オズワルドによって提案されました。このA判では、縦横比が1:ルート2で、面積が1平方メートルとなる長方形をA0と名付け、その面積を半分にするごとにA1、A2、A3となる仕組みになっています。

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