半世紀も着工せず「東九州新幹線」独自ルートの夢 建設の機運を高めるべく大分と宮城が動き出す

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鉄道路線に翻弄される地域社会 - 「あの計画」はどうなったのか?
大分県、宮崎県ともに新ルートを提案し、東九州新幹線建設の機運を高めるべく奮闘中である(写真:marumaru/PIXTA)
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各地で計画・進行している鉄道に関する「あの計画」はいったいどうなっているのか、そしてそれらの計画が地域社会にもたらすものとは?
新幹線の延伸や在来線の再整備、地方鉄道の存続問題など、それぞれの地域で進行する鉄道関連事業、鉄道ファンのみならずそれぞれの地域に住む人々なら誰もが気になる計画について、YouTubeで大人気の鉄道アナリストが徹底解説!
鐵坊主さんの著書『鉄道路線に翻弄される地域社会 - 「あの計画」はどうなったのか?』から一部抜粋、編集してお届けします。

福岡から大分、宮崎を経由して鹿児島へと至る東九州新幹線は、1973年11月15日、「建設を開始すべき新幹線鉄道の路線を定める基本計画」に追加され、50年以上の月日が流れているが、いまだに建設への具体的な動きはない。

そのような状況のなか、大分県と宮崎県は独自のルートを提案し、建設の機運を高めるべく動き始めた。この両県が掲げる新ルートについて考察しよう。

地域により熱量に大きな差

東九州新幹線の計画ルートは小倉駅で分岐し、日豊本線に沿って鹿児島中央駅へと至るもので、中津、大分、佐伯、延岡、宮崎、都城といった経由地が想定されている。

現在の整備新幹線建設においては、沿線自治体による建設費用の負担、JRが求めた場合、並行在来線が分離されるが、すでに九州新幹線があり、域内における時短効果が限定的な福岡県、鹿児島県には東九州新幹線建設のメリットが見い出しづらい。

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