上司との会話、とにかく「言い訳しない」の必然 質問にはイエス・ノーで率直に答えればいい

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結局、ミーティングから戻ってきたマネジャーには「寝坊はするな」と、ひとこと言われただけで、クライアントとのミーティングで出た課題を渡され、次の作業の指示を受けて終わりました。

イエス・ノーがはっきりすると「なぜ?」へと進める
「なぜ?」へと進めれば、問題の所在がわかる

質問にストレートに答えると、自然とコミュニケーションが図られて、問題の所在がわかります。相手は、その先の「なぜ?」や「どうして?」を聞いてくるからです。

「分析はできたのか?」

「できていません」

「なぜできないのか?」

「想定した分析結果にはなりませんでした」

「どうして?」

この、相手の「なぜ?どうして?」に答えていくことによって、自然とコミュニケーションが図られて、問題の所在がわかるのです。

まず、質問に、イエスなりノーなりで端的に答える。
次に、追加の説明をしたり、相手の質問に答えていく。

「できていません」の結果だけ聞いていきなり激怒する人は少ないと思います。さすがに、その先の話も聞かなくては判断できない。だから、むしろ、イエス・ノーで端的に答えたほうが、怒られにくい。

「分析グラフができていないというけれど、何が問題なんだ?」

「はい、グラフ化しようとしても、データ自体に問題があって集計できるようになっていないんです。これをいま直しています」

「なに?データに問題があるのか?時間はどのくらいかかる?」

「1週間ぐらいかかるかもしれません」

「それはまずい。その分析は今週中にやる必要がある。1週間では困るので、別の人もヘルプさせるから、2日で仕上げられるか?」

このように、イエス・ノーから始めて、順番に深掘りしていくようなコミュニケーションをすると、問題のありかがわかってきて、生産的な話になることが多いのです。

質問にストレートに答えることが、状況を明らかにする

できないときは「できる方法」を提案

イエス・ノーを端的に答えるのは、ムリな作業を依頼された場合でも同じです。

上司から、「この作業を明日までにやってほしい」と依頼があったとします。やらないといけないことはわかっているし、できないことはないけれども、間違いなく徹夜になるような無茶な指示だったとします。あなたならどう答えますか?

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