「100年人生」提唱者が日本の若者に伝えたいこと 新社会人も知っておきたい動と静のメリハリ

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また言葉の壁がなくなり、海外に行く機会が今以上に増えれば、他文化への理解も深まりますし、自分たちの文化についても見直す良い機会になるでしょう。

もっともあと数年もすればAIを使って、イヤホンをつけるだけで世界中の人と会話が成り立つような素晴らしい技術が出てくるかもしれません。ただ自動運転と同じくらい、時間がかかる可能性もあります。

「快適ゾーン」から一歩踏み出そう

ライフ・シフトはもちろん海外に行くことだけではありません。国内にいても、新しい自分や新しい道を発見していくことはできます。そのためには、いわゆる「快適ゾーン」から一歩踏み出すことが大切です。「ちょっと難しそうだな」と思うことや、今まで自分がやってこなかったことに勇気をもって挑戦してみるということです。

私自身、19歳のときに初めて人に教えるという経験をしました。町の貧しい地域にあるコミュニティセンターで、40代の人たちが集まる夜のクラスで心理学を教えることになったのです。初めての経験だったので、正直とても不安でした。

でも、挑戦してみて多くのことを学びました。彼らがどのように世界を見ていたかを知りましたし、何より私は教えることが大好きなのだということがわかりました。

この経験は、私に「世の中」を教えてくれたと思います。長い歳月を経て、私は今、教えることが得意になっていますが、それはこのときの経験があったからです。実際に行動を起こしてみないと、自分は何が好きで何が嫌いなのか、わかりません。

また行動を起こしたからといって、すぐに答えが見つかるとも限りません。私は旅行が大好きで、10代のときは少ないお金をやりくりしてイギリス中を旅しましたが、その時点で自分が何になりたいのかわかりませんでした。答えを出すことが重要ではないのです。自分で考えて行動することそのものが大切なのです。

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