介護士が伝授、介護施設「ハズレを避ける」納得の技 "オムツ交換は定時のみ"という劣悪な施設も

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その人にどう説明するかも難しかったので、「ごめんなさい」と謝りましたが、納得はしてくれません。そういう人がどんどん増えていき、手に負えなくなっていくのに、職員は手を差し伸べてはくれず、「させといて」の一点張りでした。

そのスペースには9時から入居者が集められていましたが、オムツ交換の時間は11時でした。

オムツの中に尿や便をすればすごく気持ち悪いのに11時までは交換しないことがルールになっていたんです。部屋全体が臭ってきてもそのままでした。

午後も同じような時間があり、そのあいだはいっさいオムツ交換をしません。20年近く前のことですが、どうしてそんな施設が研修先に選ばれるのかもわからなかった。

今、ここまでひどいやり方をしているところは減っているのだとしても、入居者ファーストではない施設もやはりあるはずです。そういう施設を選んでしまわないためにも施設の評判などの情報収集はしたほうがいいと思います。

パーフェクトな介護職員なんていない

認知症の身内がいたとき、施設に入居させれば、あとは大丈夫と考える人も多いようです。介護士の立場では口にしづらいことではありますが、介護にあたる職員にパーフェクトな人はいません。過度に期待するのは禁物です。

職員のレベルもいろいろです。対応の難しい入居者にもうまく関わることのできる職員もいれば、認知症の人との関わり方がうまくない職員もいます。どんなトラブルにも対応できるベテランばかりだという施設はまずありません。

施設では、転倒するなどのアクシデントは起こり得ないと決めつけている人もいますが、そういう部分での絶対はありません。どれだけ気をつけていても、何が起こるかはわかりません。そうしたことも最初から理解しておいてほしいところです。

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